飲み薬で治療しているけど痛みがある方へ

メトトレキサートやアザルフィジンなどの飲み薬でしばらくリウマチの治療をしているけど、手や足の痛みや腫れが残っている方はいらっしゃらないでしょうか?

皆さんからよくお伺いするのが、
「この痛みはリウマチが残っているのか知りたい」
「このままの治療で手や指が変形してしまうのが心配」

と言った声です。

リウマチがあるからといって、手足の痛み全てがリウマチというわけではありません。加齢による関節の痛みだったり、筋肉の痛み、けんしょう炎だったり、リウマチ以外が原因のこともあります。
そんな、リウマチがまだ残っていての痛みなのかを見分ける3つのポイントをお伝えし、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

リウマチが残っている3つのポイント

 

関節エコー検査で炎症が見える

関節エコーという検査で、痛い関節の中を詳しく見る事ができます。この関節エコー検査は、人間ドックにあるお腹の超音波検査や、妊娠中のあかちゃんのエコー検査と同じなので、体への負担もなくその場ですぐに検査できて安心です。
関節エコー検査をすると、リウマチが残っていて痛い場合には、関節の中が膨らんで腫れていたり、赤い炎症が残っているのが見えます。
リウマチ以外の痛みの場合には、このような関節の膨らみや赤い炎症は見えません。
なのでリウマチが残っていての痛みなのかどうかが、関節エコー検査をすると良く分かります。
気になる痛みが続く場合には、関節エコー検査ができるリウマチ専門医がいるクリニックを受診してみてくださいね。

血液検査の炎症値CRPが高い

次にリウマチが残っての痛みを考えるポイントは、血液検査です。
リウマチの安全な治療には定期的な血液検査が大切です。肝臓や腎臓にお薬の負担がでていないか、貧血が起きていないかと言った体全体の調子を見る検査と、リウマチがしっかり良くなっているかを見る炎症値(CRP)の検査があります。
この炎症値CRPが毎回基準値より高く、手や指に痛みがある場合には、リウマチが残っている可能性があります。

関節が腫れて膨らんでいる

最後に、自分でもチェックできるポイントが、痛い関節が腫れているかどうか確認する事です。リウマチの特徴は、関節の中で免疫細胞が暴れて炎症を起こすので、関節が腫れて痛くなる事です。
痛みだけですと、加齢の痛みや筋肉痛、けんしょう炎、神経痛などの可能性があります。でも痛みだけでなく腫れもあるとなると、リウマチの可能性が高まります。
気になる方は痛みのある関節を優しく押してみてください。もし、ブヨブヨ膨らんでいて、押すと痛みが強くなる場合には、リウマチで腫れている可能性があります。

このようにリウマチ治療中でも、まだリウマチが残っている場合があります。そんな時は今のお薬を少し増やしたり、新しいお薬を考えたりする事で、痛みは腫れを治し、手足が変形するのを防ぐことが出来ます。

気になる痛みは腫れが残る方がいらっしゃいましたら、ぜひ僕らのようなリウマチ専門医にお任せください。紹介状などはいりませんので、お気軽にご相談くださいね。