リウマチの数値が高い

関節の腫れ

「人間ドックで、リウマチの数値が高くてひっかかりました」
「血液検査でリウマチの数値は高いけど、炎症の数値は出てないと言われました」
「リウマチの何かの数値が高いと、昔言われたことがあります」
など、血液検査の「リウマチの数値が高い」ことでご相談頂く事がよくあります。

リウマチの数値を高い時、どんな病気などが考えられるのか、ご紹介させて頂きますね。

リウマチ(関節リウマチ)

リウマチを調べる時によく使われる血液検査は3つになります。 まずリウマチの体質があるかどうかが分かる「RF(リウマチ反応)」と「CCP抗体」という検査。そしてリウマチによって関節の中で炎症が起きているのを教えてくれる「CRP」の3項目です。 このうち、RF(リウマチ反応)は人間ドックなどでも良く使われているので、お馴染みかもしれません。

手や指が痛くて腫れていて、このリウマチの血液検査が3つとも高い場合には、リウマチの可能性がとても高くなります。

ただどれもリウマチの方を100%見つけられる検査ではなく、「RF」「CCP抗体」ともリウマチの人で高くなるのは70-80%と言われています。また「CRP」も手や足の指など小さな関節の炎症では、正常のままの事がよくあります。 なので、これら3つの血液検査の全てが高くならなくても、手や指の腫れた痛みが続いている場合には、1つだけでも高い項目があればリウマチの可能性があります。

とくに、リウマチになりたての「早期リウマチ」の場合には、血液検査で3つ揃わないことが多いので注意が必要です。そんな早期のリウマチを、関節エコー検査などで早く診断して治療を始める事で、手指の変形など起きる前にしっかり良くする事ができます。

手指の痛みや腫れがあり、血液検査で1つでも高いものがある場合には、ぜひ一度お近くのリウマチ専門クリニックにご相談頂けると良いかと存じます。

正常(ご高齢)

人間ドックでよく使われる「RF(リウマチ反応)」ですが、健康な人でも高くなる事があります。 若い人で2-4%、60歳以上だと10-20%の人が高くなるといわれています。 イメージとしては60歳を過ぎて人間ドックを受けると、健康な人でも10人中1-2人はリウマチの数値で引っかかってしまう感じですね。 なので、人間ドックでリウマチの数値がでたからすぐにリウマチだと心配し過ぎないでください。手や足に痛みは腫れが無い場合には、まず問題ありません。

もし手や足に気になる痛みがある場合には、お近くのリウマチ専門クリニックに一度ご相談されると良いかと思います。ただ、その場合にも、痛みの原因はリウマチではなく、加齢変化だったりする事も多いので、受診するまでにあまり心配し過ぎないでくださいね。

膠原病(こうげんびょう)

膠原病という免疫細胞が自分の体を攻撃してしまう病気でも、「RF(リウマチ反応)」が高くなる事があります。 特に、ドライアイや口の渇きがおきる、「シェーグレン症候群」で70%の人にリウマチ反応が高くでると言われています。 また顔の湿疹や口内炎などがおきる、「全身性エリテマトーデス(SLE)」でも20-30%の人でリウマチ反応が高くなります。

シェーグレン症候群やSLEなどの膠原病を考える症状は

  • ドライアイで眼がゴロゴロ
  • 口が渇いてパサパサする
  • 鼻~頬にかけての赤い湿疹がある
  • 口内炎が沢山できる
などになります。こんな膠原病の症状がある場合には、お近くの総合病院の膠原病科にご相談されると良いかと思います。