リウマチと診断され、「プレドニン」や「プレドニゾロン」といったステロイドで治療をされている方はいらっしゃらないでしょうか?
「ステロイドは体に良くないって聞くけど、このまま使っていて良いのかな?」
「前よりは良くなったけど、手の痛みは腫れが残っているな」
「何か他の治療方法は無いのかな?」
そんな皆さんの疑問にお答えし、少しでも皆さんの安心に繋がれば幸いです。
プレドニンはどんな薬?
「プレドニン」や「プレドニゾロン」は体の中にあるホルモンと同じ働きをするお薬になります。
ホルモンは体のバランスを整えるお仕事をしていて、色々な種類があります。身長を伸ばす成長ホルモン、性別に関係する女性ホルモンや男性ホルモンなど聞いた事があるかもしれません。
そんな中で、体の中でおきた炎症を抑えてくれる副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンというものがあります。この副腎皮質ホルモンと同じ効き目があるように作られた薬が、プレドニンやプレドニゾロンになります。そのため、このプレドニンやプレドニゾロンはリウマチの炎症を抑えて、手や足の腫れや痛みを良くしてくれます。
プレドニンの良い面と悪い面
そんなプレドニンの一番の長所は即効性です。多くのリウマチの飲み薬が2-3か月かけてジワジワと効果が出てくるのに対して、プレドニンはその日中に効果がでてきます。
その一方で、プレドニンは何カ月も長く使うには適していないお薬になります。長く使っていると、骨が弱くなってしまう骨そしょう症、血糖が上がる糖尿病、また肺炎などの感染症にもなりやすくなります。
もう一つ大切な事は、プレドニンだけではリウマチの進行を止められず、手首や指などの関節が変形して動かなくなってしまう事です。
なので、現在ではプレドニンはリウマチ治療の脇役で、主役はメトトレキサートや生物学的製剤などのリウマチのお薬になっています。
プレドニンの出番は、主役のメトトレキサートなどのリウマチのお薬が効いてくるまでの間に使ったり、ロキソニンで治まらないような強い痛みや腫れの時に、数日だけ使われたりします。まさに主役であるメトトレキサートや生物学的製剤などをサポートする、脇役のお仕事ですね。