膝の痛み

ひざが痛い、腫れる、水がたまる

「安静にしていても、ずっとひざが痛いんです」
「ひざにすぐ水が貯まってしまいます」
「ひざの軟骨が減っているといわれました」
など、健康食品のCMでもお馴染みのひざの痛みは、多くの方が抱えていらっしゃいます。

そんなひざの痛み多くは、軟骨がすり減った事による加齢の変化になります。
しかし、その中には、リウマチを始めとした、別の病気も隠れていたりするのでご紹介させて頂きますね。

関節リウマチ

リウマチというと、手の指が曲がったり痛くなるというイメージをお持ちかもしれませんが、膝(ひざ)のリウマチも実は多いんです。特に、日本人では外国に比べて膝のリウマチが多いと言われており、膝にも注意が必要です。

膝のリウマチの場合には、免疫細胞が膝の関節の中で暴れて炎症を起こし、痛みを起こしたり、関節の中に大量の水を貯めてしまいます。そのため、膝が大きく膨れ上がり、歩くのも困難になってしまう事があるので、早く診断して早く治療する事が大切です。

膝のリウマチを考える症状のポイントは、

  • 「歩き過ぎた覚えもないのに、膝の痛みが何週間も続いている」
  • 「膝が熱をもって腫れている」
  • 「膝の内側よりも、外側が痛い」
  • 「膝だけでなく、手指や足指なども痛い」
になります。

年のせいで膝が腫れていると思っていたら、実はリウマチが隠れていたという事もありますので、気になる方はお近くのリウマチ専門クリニックにご相談くださいね。

変形性ひざ関節症(へんけいせい ひざかんせつしょう)

これが良くあるひざの痛みの原因です。年を重ねられる中で、徐々にひざにある軟骨(なんこつ)がすり減る事が原因です。
軟骨は骨と骨の間にあってクッションのような役割をしてくれているのですが、その軟骨が無くなると固い骨同士がゴツンと当たって痛みが出てしまいます。

変形性ひざ関節症を考える症状は、

  • 「歩くと膝が痛い、じっとしていれば痛くない」
  • 「ここ数年でO脚が進んできた」
  • 「膝の内側がよく痛くなる」
  • 「左右を比べると、足の長さが違う」
などになります。

変形性膝関節症は、痛み止めやリハビリ、場合によっては手術などが必要になり、整形外科の先生がご専門となります。気になる方は一度、お近くの整形外科クリニックにご相談頂けると良いかと思います。

膠原病(こうげんびょう)

本来味方である免疫細胞が、間違って自分の体のあちこちを攻撃してしまう病気をひっくるめて、膠原病(こうげんびょう)と呼びます。その中で、膝に痛みを出す事がある「ベーチェット病」をご紹介させて頂きます。

ベーチェット病

ベーチェット病、あまり耳馴染みのない病気かと思われますが、リウマチの様な、ひざの腫れや痛みが出てくる膠原病の一種になります。欧米の方に比べて日本人に多く、30歳台と比較的お若い方に多い病気になります。

そのベーチェット病の特徴は、

  • 「ひざの痛みが出たり良くなったりする」
  • 「口内炎が何週間も治らない、沢山できる」
  • 「陰部にも口内炎ができて痛い」
  • 「足のすねに、赤く痛いしこりがよくできる」
などになります。

ベーチェット病も、眼や神経、胃腸、血管など全身の内臓に症状が出てくることがあります。ベーチェット病がご心配な方は、総合病院の膠原病科にご相談頂けると良いかと存じます。