足首が痛い、腫れ、アキレス腱が痛い
「朝起きると足首が痛いです」
「ぶつけた覚えもないのに、足のくるぶしが腫れています」
「安静にしていても、アキレス腱が痛いです」
こんな、足首の痛みを抱えた方はいらっしゃいますでしょうか?
足首をひねったり、ぶつけたわけでもないのに、痛みや腫れが続いている場合には、リウマチを始めとする病気が隠れている事がありますので、ご注意ください。足首が痛い時、どんな病気が考えられるのかをご紹介させて頂きますね。
~考えられる病気~
- リウマチ(関節リウマチ)
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リウマチは、自分の体の中にある免疫細胞が、間違って自分の関節を攻撃して痛みや変形を起こしてしまう病気です。リウマチというと、手の指の痛みや変形のイメージがあるかもしれませんが、実は足首や足指にもリウマチは良く起こります。
ただ、手と違って、足は普段あまり目に入らないので、ついついリウマチの発見が遅れてしまうので注意が必要です。また、足首のリウマチが酷くなると、痛みや変形で靴を履くのも大変となったり、痛みで歩くのが困難になってしまいます。 ですので、足首のリウマチに早く気づいて、しっかりお薬で治療をして痛みを無くし、変形を起こさない事が大切です。
足首のリウマチのポイントは、
- 「使いすぎたり、ひねった覚えもないのに、足首の痛みが数週間も続いている」
- 「痛みだけでなく、足のくるぶしが熱をもって膨らんで腫れている」
- 「運動もしていないのに、アキレス腱が赤く腫れていて、じっとしてても痛い」
- 「足首以外にも、手や指、ひざなど他の関節も痛い」
足首のリウマチ、特にアキレス腱のリウマチは血液検査でも炎症の数値が正常で分かりにくい事が多く、そんな時には関節エコー検査が大切になります。 「足首のリウマチかも?」とご心配の症状がある方は、お近くのリウマチ専門クリニックにご相談くださいね。
- 浮腫(ふしゅ)
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足首やくるぶし周りの皮下脂肪に水がたまった状態を、浮腫(ふしゅ)といいます。いわゆる、足のむくみになります。足のむくみも、足首の関節が膨らむので、リウマチなどで足が腫れた時と同じように見えます。
足のむくみとリウマチの腫れとの違いは、
- 「足首が膨らんではいるけど、痛くない」
- 「膨らんでいる足首を押すと凹んで、しばらく押した跡が残る」
- 「寝起きの朝は膨らみが少なく、立ち仕事をした夕方になると膨らみが酷くなる」
- 「左右両方の足首が膨らんでいる」
足の浮腫みの場合には、心臓や腎臓やホルモンなど内臓の病気の可能性もあり、内科の先生がご専門となります。足の浮腫みが気になる方は、お近くの内科クリニックにご相談されると良いかと思います。
- 膠原病(こうげんびょう)
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自分の免疫細胞が、体のあちこちを攻撃して色々な症状が出てくる病気をまとめて、膠原病(こうげんびょう)と呼びます。その中で、足首の浮腫みが出てくる膠原病の1つ、「RS3PE症候群」をご紹介させて頂きます。
RS3PE症候群
名前からしてちょっと難しいのですが、これが本名なんです、すいません。
これは、ご高齢の方に多い病気で、その特徴は足首~足の甲、手首~手の甲がパンパンに膨らんで痛くなる事です。リウマチの場合には、足首や手首など関節の部分だけが腫れますが、このRS3PE症候群の場合にはもっと広く足全体、手全体が腫れてしまうのが大きな違いです。
また、手足がパンパンに膨らむ原因としてよくあるのが、いわゆる浮腫み(むくみ)になります。RS3PE症候群の場合には、浮腫みとちがって痛みがある事がポイントになります。
このRS3PE症候群の診断は難しく、他の病気が隠れていないかなど全身の検査が必要になります。そのため、大きな総合病院の膠原病科の先生にご相談をされてみてくださいね。