ひじが痛い、伸ばせない
「数週間前から、ずっとひじが痛いです」
「ひじが腫れていて、伸ばせないです」
「手の痛みに加えて、最近はひじも痛くなってきました」
などひじの痛みでお困りの方はいらっしゃいますでしょうか。
ひじの痛みで多いのは、テニスなどのスポーツによる痛みや、加齢による痛みですが、
中にはリウマチが原因である事がありますので注意が必要です。
ひじが痛い時にどんな病気を考えたらよいのか、ご紹介をさせて頂きます。
~考えられる病気~
- 関節リウマチ
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リウマチは、自分の体の中にある免疫細胞が、間違って自分の関節を攻撃して痛みや変形を起こしてしまう病気です。手足のリウマチが多いですが、ひじのリウマチも決して少なくありません。
さらに、ひじのリウマチを治療せずにほっておくと、ひじの関節が変形を起こし、ひじが上手に曲げ伸ばせなくなってしまいます。そうすると、頭を洗ったり、洗顔をしたりといった動作がしずらくなってしまうので、日常生活が不便になってしまいます。なので、ひじのリウマチを早く見つけて、しっかり治療する事が大切です。
ひじのリウマチを見つけるポイントは、
- 「使い過ぎたり、ぶつけた覚えも無いのに、ひじの痛みが続いている」
- 「左右のひじを伸ばして比べると、片方が伸びきらない」
- 「ひじが熱をもって腫れている」
- 「ひじ以外にも、手や足の関節も痛みがある」
「あれ、ひじのリウマチかも?」とお思いになられましたら、ぜひお近くのリウマチ専門クリニックにご相談くださいね。
- テニス肘(ひじ)
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テニスをされる方に多いので、テニスひじという名前がついていますが、テニスをされない方にも起きるひじの痛みです。
これは、加齢にともない、ひじの腱(けん)という筋肉と骨がくっついている部分が痛んでくることが原因と言われています。テニスひじの症状は、
- 「物をつかんで持ち上げるときに、ひじが痛い」
- 「ひねる動作をすると、ひじが痛くなる」
- 「動かさなければ痛くない」 などになります。
ストレッチや注射、場合によっては手術などが治療となり、整形外科の先生がご専門になります。気になる方は、お近くの整形外科クリニックにご相談されると良いかと存じます。
- 膠原病(こうげんびょう)
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自分の免疫細胞が、体のあちらこちらを攻撃してしまう病気をまとめて、膠原病(こうげんびょう)と呼びます。ここでは、ひじが痛くなる膠原病の1つ、シェーグレン症候群について紹介をさせて頂きます。
シェーグレン症候群
シェーグレン症候群は、ひじの痛みや腫れ、さらに手足の痛みを起こす事があり、リウマチに似た関節の痛みが良く見られます。リウマチとの違いとして、シェーグレン症候群では関節だけでなく、目や口などにも免疫細胞が悪さをし、涙や唾液を出にくくなる症状もみられます。
シェーグレン症候群を見つけるポイントは、
- 「目が乾く、ゴロゴロする(=ドライアイ)」
- 「口がパサパサ渇く、虫歯が多い(=ドライマウス)」
- 「耳の下(=耳下腺)が腫れて痛い」
シェーグレン症候群は、関節だけでなく、眼や口、さらには肺や神経や甲状腺などの内臓にも症状が出てくることがありますので、気になる方は総合病院の膠原病科などにご相談されると宜しいかと存じます。